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セルフ可動性チェック

このチェックは特別な器具を使わず自分一人で可動域チェックができる内容となっています

 

可動チェックを順番に行い、「できる」「できない」を知ることと、動作中に痛みや、動かしにくい箇所も合わせてチェックしてみて下さい

 

疲労が溜まっている時は、気づかないうちに関節可動域が狭くなっていることがよくあります

 

それがスポーツでの動きにくさにつながり、ケガのリスクも高まります

 

改善個所を見つけてそこを重点的に動的ストレッチを行いましょう


肩甲骨の可動性チェック(肩甲骨上方回旋)、肩関節外転)


<チェック方法>

①親指を前にして、親指と人差し指で反対の耳たぶをつかむ

 

②耳たぶを摘まんだまま、肘を顔の前から頭の後ろに回すことができますか?

 

【注意】頭は動かさないようにします

★肩甲骨の可動性が低下していると、テニスやバレー、水泳など、特に腕を挙上するようなスポーツで肩に問題が発生するだけでなく、代償運動の結果、腰や足の負担が増える可能性があります


肩甲骨の可動性チェック(肩甲骨内転、肩関節水平伸展)


<チェック方法>

①壁から握りこぶしを縦に2個分の所に立つ

 

②姿勢は真っすぐに立ち、親指を上にして腕を伸ばす

 

③両腕を水平に伸展させて壁に手の甲をつけることができますか?

 

【注意】身体を壁に倒したり、腰を反らさないようにします

★肩甲骨内転の可動性が低下していると、水泳、野球、ゴルフなどのスポーツで肩に問題が発生するだけでなく、代償運動の結果、肘や腰の負担が増える可能性があります


肩関節の可動性チェック(肩関節内旋、肩甲骨外転)


<チェック方法>

①腰に両手を回し、中指同士を触れた状態で、壁に足先を付けて立つ

 

②姿勢は真っすぐを保ち、中指同士を触れた状態で両肘を壁につけることができますか?

 

【注意】動作中に中指が離れないようにします

★肩関節内旋の可動性が低下していると、ズボン上げの動作が難しくなります。また野球の投球やバレーボールのスパイク時の肩痛発生の原因にもなります


肩関節の可動性チェック(肩関節外旋、肩甲骨内転)


<チェック方法>

①壁にかかとをつけて立つ

 

②姿勢は真っすぐを保ち、両腕を水平に上げ、肘は90度に曲げて壁につける

 

③肘を壁につけたままで手の甲を壁につけることができますか?

 

【注意】腰を反らさないようにする

★肩甲骨外旋の可動性が低下していると、頭を洗う、服を着る動作が行いにくくなり、四十肩のリスクが高まります。

テニスのサーブ、投球動作で肩関節に問題が発生するだけでなく、代償運動の結果、肘や手首の負担が増える可能性があります


胸椎の可動性チェック


<チェック方法>

①壁の前に椅子を置き、握りこぶし縦に1個分の位置に座る

 

②姿勢は真っすぐを保ち、両手の人差し指をクロスするように反対の胸鎖関節(鎖骨の根元)に触れる

 

③身体を回旋させて肘を壁につけることができますか?

 

【注意】状態を壁に倒したり、腰を反らさないようにする

★胸椎の可動性低下は、肩痛や腰痛が発生する原因の一つです

野球の投球やバレーのスパイクなど様々な全身運動において、胸椎の可動性はとても重要です


股関節、体幹部の可動性チェック(股関節屈曲、脊柱屈曲)


<チェック方法>

①真っすぐに立ち、両腕前に伸ばす

 

②状態を前に倒し指先で床に触れることができますか?

 

【注意】膝が曲がらないようにする

★股関節屈曲、もも裏の筋肉(ハムストリング)が硬いと腰が丸くなりやすく、腰痛が発生する原因の1つです

骨盤が後傾しやすくなることでスポーツ全般のパフォーマンスが低下します


股関節、体幹部の可動性チェック(股関節伸展、脊柱伸展)


<チェック方法>

①壁から握りこぶしを縦に2個分の所に立つ真っすぐに立ち、両腕は腰に当てる

 

②お腹を前に突き出しておへそを壁につけることができますか?

 

【注意】頭に位置は前後にうごかさない、壁にもたれかからない

★身体を後屈するときには、股関節前面や腹部の筋肉の柔軟性が関与します

この動きが硬い場合、姿勢が丸く、猫背になりやすくなります

水泳やバレエダンスなど大きな可動性を要する競技では腰への負担が大きくなります

 


股関節、膝関節の可動性チェック(股関節伸展、膝関節屈曲)


<チェック方法>

①真っすぐに立ち、片手で足の甲をつかむ

 

②膝を曲げ、かかとをお尻につけると同時に膝を反対の膝より後ろにすることができますか?

 

【注意】頭に位置は前後にうごかさない、上体は真っすぐにして倒さない

★股関節の伸展にはももの前とお腹の中にある筋肉(腸腰筋)の柔軟性が重要になります

硬いと十分に伸展できず、対象運動で腰が過剰に伸展し、腰痛が発生する原因の1つです

また反り腰の原因にもつながります


股関節の可動性チェック①(股関節内外旋)


<チェック方法①>

①壁から一足分の位置に真っすぐに立ち、片足の股関節と膝関節を90度ほど屈曲し状態を前傾して膝を壁につける

 

②上げている足の反対の手で内くるぶしを触れることができますか?

 

③上げている足と同側の手で外くるぶしを触れることができますか?

 

【注意】頭や肩の位置は前後左右にうごかさない、上体は真っすぐに保つ

股関節の可動性チェック②(股関節内外旋)


<チェック方法②>

①真っすぐに立ち、両ひざを揃えて、片足の膝関節を90度屈曲する

 

②曲げている足の同側の手で外くるぶしを触れることができますか?

 

③曲げている足の反対側の手で内くるぶしを触れることができますか?

 

【注意】頭や肩の位置は前後左右にうごかさない、両膝は付けたままで上体は真っすぐに保つ

★お尻の筋肉(梨状筋)が硬くなると股関節が曲げにくくなります

股関節が曲げにくいことで、座っているときに猫背になりやすくなり

ランニングやジャンプで膝に負担がかかりやすいです

硬さがひどくなると坐骨神経痛の原因にもつながります


股関節の可動性チェック(股関節屈曲)バランスチェック


<チェック方法>

①真っすぐに立ち、片方の膝と肘を90度屈曲する

 

②曲げた膝と肘をくっつけて5秒保つことができますか?

 

【注意】軸足のくるぶし、膝、股関節、肩、耳のラインを一直線に保つ、状態を前後、左右に傾けない

★片足立位姿勢が上手く取れないとバランス能力が低下しています

股関節屈曲角度の減少は階段での安定性の大きく関係し、曲がらないことで腰を曲げて足を上げることで転倒や腰痛、膝痛の原因になります

片足立位姿勢が安定して綺麗に取れることでピッチングの安定性や片足接地動作時の力強さにつながります


体幹部の可動性チェック(脊柱側屈)


<チェック方法>

①足を股関節の幅にして真っすぐに立つ、

 

②身体を横に倒して親指を膝の外側に当てることができますか?

 

【注意】身体を捻ったり、前にに傾けない

★脇腹(腹斜筋、肋間筋)や腰の横(腰方形筋)の筋肉が硬くなると体幹を横に倒せなくなります

体幹側屈の可動域が少なくなると腕を上にあげる動作で肩関節に負担がかかりやすくなります

呼吸も浅くなり、背部痛、腰痛の原因になります

柔軟性があることで投球動作などのスイング動作での可動域が大きくなり、安定性が向上します